『おじゃま猫とたまご』をご覧いただいた方の感想

この世界で目覚めた日には~『おじゃま猫とたまご』試演会を観て

"戯曲本舗”アドバイザー 清水幹王

 

会場に入ると、まず、すてきな舞台美術(楽器)を観て、その世界に引き込まれました。

いろんな物があって、統一感はないけれども、世界が成り立っているという不思議な魅力でした。

さまざまな木が生えている「森」のようであり、好きな物をつめこんだ「おもちゃ箱」のようであり。


今回の試演会場であった子どもセンター(≒児童館)の体育室は、劇場でもなく、コンサート会場でもない、市民が住んでいる身近な空間―時には子ども達が走り回るような―であったところが、『おじゃま猫とたまご』の作品とも合っていたように思います。

必ずしも座って観ているのが正解ではなく、この作品を観ている(聞いている)子どもが身体を動かしたくなったのなら、この公演の成功でもあると感じます。


『おじゃま猫とたまご』を観て感じたのは、「あなたにとって、世界は味方だよ 」ということでした。
「世界」とは、周りにいる人間だけではなく、雨などの自然界やカエルなどの動物界は一年中いつでも、あなたを包みこんでいるよ、と。

子どもも、大人も、ときどき日常の中に居場所がなかったり、他者との関係に傷ついたりすることもあります。この作品にふれるのがどんな時であれ、観る側が「自分の存在」を肯定的に感じられるような作品へと育っていってくれたら嬉しいです。


四季の移り変わりが、この作品の時間の流れと共にあるようでした。

とくに印象的だったのは、季節感を楽器の音色で表現されていたことです。四季を表現する方法として「色」が使われることはよくありますが、楽器固有の「音」もそれになりうると思いました。


ところで、おじゃま猫が守っていた「たまご」とは何なのでしょうか。「命」であることはもちろんですが、僕が感じたのは、「心」でもあると。それは自分の「心」であり、他者の「心」であり。

そういう、目には見えないけれど、こわれやすいのが「心」だから、皆で(社会の中で)大事にしていかなきゃいけないですよね。(そもそも社会は、個々の心の集合体であると言えるのかもしれませんし。)

おじゃま猫が、一見何の変化もしない「たまご」を急かすことなく見守り続けた「好奇心」こそが、愛なのでしょう。

なので、「たまご」から「ハート」=「心」が生まれた時に、僕はとてもしっくりきました。

 

 

☆2017年5月13日(土)に町田子どもセンターまあち☆(東京都町田市)の体育室で上演した試演会をご覧いただいて寄せてくださった感想 を、ご本人の了承をいただき、掲載させていただきました。

 



2017年12月マグカルフライデー参加公演をご覧になった方のアンケートより

初めて娘(5ヶ月)との観劇でしたが、とても楽しそうでした!!(30代女性・神奈川)

 おしばい、お歌、音楽をききながら、みながら、お腹の赤ちゃんがぽこぽこと動いてくれました! 幸せな気持ちになりました。(30代女性・東京)
                                                     
 色々な楽器を使いながら、創造力をためされるような、深い演出のお話だったと思います。5才の娘には、ちょうど楽しめる内容で、楽しんでいました。(40代男性・横浜)

 がっきのしゅるいがいっぱいでたのしかった。(10才未満女の子)

 心温まる内容で、とても良かったです。いろいろな楽器舞台上での配置、工夫があり楽しませていただきました。 ストーリーもまとまっておりよく理解できました。(60代男性・神奈川)

 すごく楽しい舞台でした! 清められた気分です(笑) 赤ちゃんがちゃんと聞いていたのにビックリ! 赤ちゃんを泣かさないのはスゴイ!(50代男性・大阪)

初めて見る(?きく?)楽器もたくさんあって、とにかくびっくりしました。“音”っ てすてきだと思いましたし、やさしさあふれる構成で、心がほっこりしました。是非乳幼児&お母さんたちに観ていただきたいと思いました。(50代女性・横浜)

 楽しい時間を過ごさせていただきました。小さな頃に見た世界を思い出したような気がします。子どもの頃にしてもらった、絵本の読み聞かせのような懐かしい気持ちになりました。(20代男性・神奈川)

 愛情あふれる時間でした。♪おじゃま猫のテーマ♪を終演後の客席でうたう子どもも…おんがくおしばい、すてきです。(40代女性・東京)

 とても自然に動いていて、こちらも身構えず終始リラックスしてみていられました。珍しい見たことのない楽器がたくさんあって楽しかったです。 (中学生女子・横浜)

 いろいろな楽器がでてきて、とてもおもしろかったです。歌のリズムも楽しい気持ちになるリズムで、見てて楽しかったです。(中学生女子・横浜)

 歌声や楽器の音ですごく心があたたまりました。(中学生女子・横浜)


 おんがくおしばいって何だろうと思い、ワクワクしていました。ゆかいな音楽と歌で自分もノリノリになれて楽しかったです。(中学生男子・横浜)


 やさしい音楽で長い時間でもあきませんでした!(中学生女子・横浜)

 舞台の小道具などの使い方がとても勉強になりました。一人でたくさんの楽器を演奏できるのがすごいと思いました。(中学生男子・横浜)

 シンプルな表現でかえって創造力をかきたてられる豊かなメッセージの伝わる舞台でした。同じく音楽を専門にしながらこどもと大人の為の芸術の有り方を模索している者として大変勉強になり、楽しめました。(30代女性・東京)

独創的なストーリーに音楽が前面に出ていて、柔らかなあたたかい雰囲気がとても素敵な劇でした。楽器もバラエティに富んでいて、大道具、小道具も工夫されていて、一つ一つを興味を持って見ていました。出演者の表情がとてもよかったです。(50代男性・神奈川)

 沢山の楽器で様々な表現をしていて興味深かったです。 曲も工夫されていて楽しかったです。 心暖たまるおんがくしばいでした。(60代女性・神奈川)

 かわいらしい猫のニャーゴと金子さんの作られた歌・曲、そして様々な楽器と舞台装置の数々が全て素敵でした。優しい気持ちになることができました。(40代男性・横浜)


2018年2月アジア児童青少年舞台芸術フェスティバル2018公演をご覧になった方のアンケートより

とてもあたたかみのある舞台でした。お2人のやさしい声が重なって物語が進んでいく世界にゆっくりと引きこまれていきました。特に卵が登場してから糸電話で耳をすましていく中でいろんな空想がひろがっていくなーと思いました。また季節のうつり代わり、たくさんの自然の音が心地良かったです。  (30代女性・神奈川県相模原市)

 

とても優しい空間でした。コントラバスの音色や日本語の言葉が伝わってくる歌が良かったです。(華奢猫楽士による)日本語の通訳がなくても充分、(おじゃま猫のニャーゴが猫語で)何を言っているのか、何を思っているのかがすごく伝わってきました。(30代女性・神奈川)